NAUIメンバーになった理由は、DIVE SAFETY THROUGH EDUCATIONです。教育と安全が表裏一体である事を認識している素晴らしい団体だと思ったからです。
でも本当のきっかけは、とんかつ屋でたまたま知り合った『堀ノ内正義』というヒゲのおっさんに「海行こうよ」とそそのかされてCカードを取らされ、そのままサイパンに連れて行かれ、何も考えず海にハマってしまっただけです。
外科医の私がインストラクターになったのは、研修医に対する指導力を身につけるため。
そのあとは、ショップのオーナーの陰謀と私の惰性です。
メンバー育成において、私が常に意識していることは、『知識』『技術』それと『姿勢』です。3つ目こそ最も重視しています。知識も技術も大切ですが、テキストを読んで海で経験を積めば身につきます。しかし姿勢は教えてもなかなか身につかず、最も指導に身が入る部分でもあります。生徒の手本や憧れとなる姿勢作りを目指して取り組んでいます。
現在進行形ですが、今年はdiverになった生徒をfun divingに連れ出し、専らdivingの楽しみ方を伝える活動をしています。また副業ではdiverたちのmedical checkを行って診断書を作成したり、divingで受傷した方の治療も行っています。夏には仲間のインストラクターの手術を行い、無事職場復帰を果たしました。
主に地球です。(火星にも地下水があるようですが・・・)
今年度は特に西伊豆を中心に活動しています。
街中でダイビングができる世の中になればいいなと思っています。老若男女を問わず(もちろん若い女性がbestですが)誰もが天候を気にせず潜れる場所作りができればいいなと。
他にも、医学的にダイビングが身体に与える好影響について広報活動をしたいと考えています。
「水の中で過ごす時間は、気道を加圧し細気管支や肺胞粘膜を活性化するだけでなく、肺間質を走る動脈弾性にも好影響を与えるとされます。また水中で身体が自然とバランスを取ろうとするため脊柱起立筋を含む体幹筋群が鍛えられることで、前傾姿勢の予防になります。」などなど
一昨年83歳の高齢女性がどうしてもダイバーになりたいと、私のもとを訪れました。
まず私の病院で心肺機能検査と血液検査を行いました。通常の学科訓練の後、プールでの限定水域訓練を通常の倍の時間をかけて行い、その後海洋実習を行いました。その際、4名のインストラクターでチームを組み、十分なサポート体制を取って、心拍数をモニターしながら、4mまでの水深で行いました。十分なダイビングだったと言えないかも知れませんが、彼女は満足して鹿児島に帰省されました。赤字プログラムでしたが、高齢者ダイバーの弱点や注意点、問題点を抽出することができました。これからもhandicap を持つ方にもダイビングを楽しんで頂けるよう工夫し、研究して行きたいと思っています。
もう一つ、副業の医療ですが、食道癌手術を中心に癌治療を続けており、さらに世界に通用する外科医を育てるための活動もしております。また、インストラクションの手腕を活かし、10年間、小学生・中学生に『がんの授業』を行って来ました。
詳しくはseven seas世田谷のブログをご覧ください。